先日『子供の自立』をテーマにしたTV番組で、
子供に一人旅をさせれば自立につながる!と、
主張されている方が出ていました。
ご自分の経験談らしいのですが、
あ~、みんながそうならいいのになぁ~って、
その人が羨ましく思ってしまいました。
というのも、子供の教育と人材育成には共通点が多く、
長年人材育成に携わってきた私にとって、
「コレをやれば確実!」なんて『正解』などない。。。
というのが正直なところで、十人十色と言いますが、
一律の法則で人は動いてくれないんですよね~。
だから、子供や部下を育てる立場にある人は、
どんなに面倒でも、どんなに時間がかかっても、
その人その人に合わせた対応を試行錯誤していくしかありません。
同じ言葉を同時に言っても、受け手側が理解する内容は、
それぞれ違うというのが常なのです。
だから、当社にはマニュアルというものが存在しません。
マニュアルはスタッフにとって、『正解』にあたるものだけに、
すぐに『正解』が得られるマニュアルはラクなものでしょう。
しかし、これは裏を返せば、
マニュアルにさえ従っていればOK、
自分で考えることや自分で責任をとることなどを
放棄してしまうリスクをはらんでいるのです。
仕事にも、対人関係にも、ましてや人生に、
残念ながら、決して『正解』はありません。
失敗を重ねながら、恥をかきながら、
転んで、悩んで、ひとつずつ進んでいく。
その度に、もっと知りたい!もっと伸びたい!
と心から思う気持ち自体が成長の糧であり、
自立に続く道筋になると私は考えています。
だから私の役割は、ただただ辛抱強く見守ること。
私も経験の浅い頃は、早く結果が欲しくて、
随分と強引な指導した時期もありましたが、
誰のためにもならないことを痛感するばかりで。。。
私自身も数々の失敗を繰り返しながら、
自立への道を歩んでいる一人であることを、
今は実感しながら毎日を過ごせるようになりました。