「私のあしあと。My History」の項では、
私の歴史を少しお話しさせていただこうと思います。
第5回は高校時代のお話をさせていただきます。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
私の高校時代はアルバイトに明け暮れた毎日でした。
喫茶店のウエイトレス、工場や結婚式場など、
掛け持ちで様々なアルバイトに精を出していました。
中学3年生で両親を亡くした私にとって、
実質的な保護者は祖父母となりましたが、
オシャレがしたいとか、アレが食べたいなど…、
自分の気持ちを話すことなどままならず、
ましてや甘えることなど到底できませんでした。
「祖父母の世話になるものか!」
という反抗心があったのだと思います。
だから、自分で稼いだお金で、好きなものを買って、
好きなものが食べられることが、とにかく嬉しかった。
働くことはまったく苦にならなかったし、
自分で自立したような気になっていました。
本当は世の中のことも何も分からず、勝手に心を閉ざし、
何の武器も持たずに戦おうとしていたんですけどね。
「人から愛される人徳や品性を身に付けなさい!」と
今では若いスタッフに口をすっぱくして言っていますが、
実は10代の頃の私は本当に可愛くなかった(笑)。
家では常にファイティングポーズ(!!)、
自分で頑に孤立していた未熟な少女に過ぎませんでした。
それでも、ずっと続けていた喫茶店のママには、
随分と可愛がってもらいました。
お年玉をもらったり、その後大阪に出る時に餞別をもらったり…。
常連客とも仲良くなったこともあって、家よりも格段に居心地がよかった。
家庭に自分の居場所を見いだせなかった私にとって、
その喫茶店は大切な心温まる場所となったのです。
後から考えると、家と同じように敵対心を持って臨んでいたら、
その喫茶店も決して自分の居場所にはならなかったんだと思います。
「自分の居場所は自分でつくるもの」、
広い心で相手を思いやる気持ちって、本当に大切ですね。
(つづく)