塾長のコラム Message by Miho Nishitani

自立への一歩 ~ 個性

「個性を活かした仕事がしたい!」
これは面接の時に、若い方がよく言われる言葉です。
国語辞典によると『個性』とは、
ある個人を特徴づけている性質・性格だそうです。

自分の『個性』に合わせた仕事に関して、
私は個人的になんら否定するところはありません。
もちろん、相手を不愉快にしたり、
著しく秩序を乱す『個性』は歓迎しませんが(笑)。

ただ、気をつけなければならないのは、
『個性』を活かした仕事のスタイルにのみに満足してしまうこと。
プロセスだけに満足し、目的(結果)をおざなりにするのは
まさに本末転倒、大きな勘違いです。

例えば、当社の場合、お客様に対するアプローチ方法や
会話の内容、サービスの提供の仕方などは、
スタッフそれぞれの『個性』を活かしてもらって全然OK!
しかし、これらはすべて目的を達成する手段=プロセスです。
それによって、お客様が満足しリピートしていただける、
信頼を得て新しい商品を購入していただけるなど、
結果が伴って初めて、『個性』を活かした仕事ができたことになるのです。

ひとつの山への登頂が結果とすると、
どこからどんな手段で登ろうが、どんなスピードで登ろうが、
それは個人の自由です。それを『個性』と呼ぶのでしょう。
でも、自分の『個性』だからといって、
違う山に登ろうとしたり、人に背負ってもらったり、
まったく登らなかったりしたらどうでしょう?

『個性』は活かすこと自体が目的ではなく、
結果を導く手だてとして活用してこそ輝くもの。
なので、実は『個性』を活かした仕事というのは、
とても難しいことなんですね。

流行の歌じゃないですが、
「ありのままの~」では、なかなかいかないのが社会(笑)。
何度も失敗して、何度も苦労をして、
手探りで自分のスタイルを模索する…。

『個性』は備わった性格に磨きをかけてこそ
キラキラと輝くものなのだと思います。

2014-09-09
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